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こぼらさんの滋賀県の旅行記

紅葉の湖南三山めぐり

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最近観光スポットとして、注目を集めつつある滋賀県湖南市の湖南三山(常楽寺・長寿寺・善水寺)。いずれも天台宗のお寺です。秋は伽藍の紅葉が見事です。また、大半の建物や仏像は国宝や重要文化財に指定されているのに、間近に拝観させてもらえる贅沢さと、ありがたみを感じ取れます。観光地化が余り進んでいないのも湖南三山の特徴です。門前付近には、お土産屋さんや飲食店・旅館が一切ありません。少し寂しくも感じますが、風格のあるお寺とは本来そういうものだと実感できます。

三重ツウ こぼらさん 男性 / 60代

1日目2017年11月19日(日)

常楽寺(西寺)

湖南市

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天台宗阿星山(あぼしさん)常楽寺。本堂(南北朝時代建立)と三重塔(室町時代建立)は国宝です。本堂の外観は、同じく国宝の善水寺本堂と似ていると思いました。湖南三山の中では、ここにだけ三重塔があります。重要文化財の仏像が多数本堂に安置されています。近い距離から拝観できるので、どこか親しみを感じ、穏やかな気分になります。 三重塔・本堂の周りには三十三体の観音石仏が祀られており、それら全てをお参りすると、西国三十三所の観音様を巡礼したことになるそうです。

本堂の横にあるお堂。境内に入ってすぐの場所にありますが、紅葉に包まれていて、しばらく見とれていました。かつて、お堂に安置されていた仏像は今は本堂に移されています。

鐘楼:紅葉が絵になっています。紅葉に囲まれた鐘楼からは、どこか郷愁を覚えます。

晩秋のひんやりした空気に満たされた伽藍と紅葉は、息を呑む美しさです。

三重塔と本堂の周りには三十三体の観音石仏が祀られています。写真は、満願の谷汲山華厳寺の観音様。

常楽寺本堂

湖南市

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南北朝時代の建築物の特徴ですが、本堂からは重厚さを感じます。同時期に建立された善水寺本堂も同様です。でも、屋根の構造が違うからでしょうか、常楽寺本堂からは優美さを、善水寺本堂からは威厳を感じます。

紅葉風景に溶け込んだように見える本堂からは、この伽藍の主役である事を主張しない、奥ゆかしさも感じ取れます。

常楽寺三重塔

湖南市

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高さ23m、幅4.5m。見事なまでに均整の取れた和風塔頭建築です。当然の事ながら、国宝です。室町時代の建築物ですが、重厚さのみならず、繊細・緻密な構造に裏打ちされた艶やかさがあります。

紅葉に囲まれた三重塔を下から見上げると、一段と日本の美を感じます。本当に均整の取れた、美しい塔だと思います。

長壽寺(東寺)

湖南市

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阿星山長寿寺。この角度からみた山門が、たまらなく素敵ですね。長寿寺の創建は天平年間(8世紀前半)までさかのぼります。本堂が建立されたのは平安時代末期から鎌倉時代の間といいます。本堂の裏手にある収蔵庫には、「丈六阿弥陀如来坐像」という3mもの丈がある黄金の仏像が鎮座しています。

荘厳な参道の様子。紅葉がピークになったら、それはもう綺麗なことでしょう。

国宝の本堂。平安時代末期から鎌倉時代の間に建立されたとあって、屋根の形状には、奈良・平安時代の寺院様式の名残がありますね。「むくり」と言われる独特な屋根の曲線も特徴となっています。

参道の脇には、こんな風情のある休憩スペースがありました。ご住職の奥様の計らいだと聞きました。事前に知っておれば、水筒でお茶を持参し、ここで飲みながら紅葉を楽しみたかったですね。

参道の脇には、こんな置物もありました。なごみますね。

善水寺

湖南市

「善水寺」を   >

岩根山善水寺。創建は奈良時代ですが、名前も違う寺院だったそうです。平安時代に最澄が入山し、諸堂を建立したのが実質の起源とされます。本堂は国宝です。室町時代の様式で、重厚で荘厳な雰囲気の建物です。そのせいか、境内の空気は凛としたものになります。重要文化財の仏像が多数本堂に安置されていて、近い距離から拝観できるのは常楽寺と同じですね。

扁額が金箔仕上げになっていて威厳がありますね。お寺の名前が、鮮やかな水色で表示されているのも印象的です。力強さと、繊細さ・緻密さを併せ持った本堂です。

庭園から見た本堂。大きく張り出し、四隅で反り上がる庇からは、白鳥が翼を広げた姿を思い出します。

善水寺の名前の由来となった湧水「善水元水」。病の桓武天皇は、最澄よりこの水を献じられ、快癒されたいう。桓武天皇は平安京を開設したお方ですね。1300年くらい前には善水寺はあったという事です。

新品のペットボトルが用意されていて、希望者は汲んで持ち帰りができます。一口頂きましたが、冷たくて美味しかったです。

国宝湖南三山紅葉めぐり

湖南市

湖南三山は、11月中旬から12月上旬にかけて、どのお寺へ行っても紅葉を楽しむことができます。というよりも、紅葉シーズンに参拝するのがベストと言えるでしょう。私たちが行った時は、常楽寺の紅葉がピークでした。なかでも三重塔まわりの紅葉は圧巻でした。

紅葉に囲まれた常楽寺の本堂。

長寿寺の参道。訪問時は、入口付近に紅葉したもみじがありました。その後は、もっと色づいているでしょう。

善水寺の本堂と庭園。本堂の荘厳さと、紅葉の鮮やかさの競演です。

1日目の旅ルート

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