close

2021.07.06

ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」11選!おすすめスイーツや雰囲気を紹介します【全国】

アートに触れた後はその余韻に浸りつつお茶を楽しんだり、おすすめのスイーツを味わったり。ゆったりとした時間が過ごせる「美術館のカフェ」。一人で思い思いに楽しめるのもとっても魅力。

今回はそんな美術館に併設するカフェ・喫茶室を11軒紹介します。有名建築家が手がけた洗練の空間、四季を愛でる絶景カフェなどどれもおしゃれで個性的ですよ。

※この記事は2021年7月6日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、おでかけ前に必ず各施設・各店のホームページやSNSなどで最新情報をご確認ください。

記事配信:じゃらんニュース

十和田市現代美術館/cube cafe&shop【青森県】

十和田市現代美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
十和田市のシンボルロード・官庁街通りまるごと美術館に見立てた「Arts Towada」のメインスポット

2008年のオープン以来、アートを通じて人と人、人と“まち”が出会うインタープレイ(相互作用)の場として魅了してきた十和田市現代美術館。2021年から新しい展示作品も加わり、これまで訪れたことがある人も、二度、三度…と何度でもリピートしたくなる魅力あふれる美術館です。

十和田市現代美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
草間彌生《愛はとこしえ十和田でうたう》(十和田市現代美術館、青森、2010年)/撮影:小山田邦哉

道路を挟んだ建物の向かい、「アート広場」の芝生の一角にも世界的アーティスト、草間彌生氏が手がけた8つの彫刻群が。作品を眺めたり写真を撮ったり、同行者と撮り合いっこしたり、楽しい時間が過ごせます。そう、館内、屋外と見所がいっぱいなのです!

ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
マイケル・リン《無題》(十和田市現代美術館、青森、2008年)/撮影:小山田邦哉

カフェも素敵過ぎて…もうカフェの空間そのものがまるごとアート♪ 一歩入ると、まず床に描かれた花模様に釘付け。ビビットでありながらどこかあたたかみもあって一瞬で心を掴まれますね。

こちらを手がけたのは東京生まれ、上海やベルギー、台湾を拠点に活動しているアーティスト、マイケル・リン氏で、十和田市の伝統工芸、南部裂織(なんぶさきおり)から着想を得ているそう。

十和田市現代美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
青森スペシャルスイーツ690円。ジェラート付きです

こんな素敵な空間で楽しめるのは、地元の食材を取り入れたスイーツや軽食、ドリンク各種。スタッフのイチオシは「青森スペシャルスイーツ」。地元にある創業70年の老舗「福田菓子舗」特製のアップルパイ。イートイン限定メニューだそうですよ。

他にも青森県産のりんごがたっぷり詰まった特製のタルトタタン(イートイン460円、テイクアウト450円)や、南部せんべいにのせた特製ジェラート(イートイン430円、テイクアウト420円)なども好評。

軽食は奥入瀬ガーリックポークとりんごのカレー(イートイン限定1110円)ほか、地元食材を使用したサンドイッチの用意があります。

ドリンクはコーヒーや紅茶の他、ホットチョコレートの他、青森のアップルティー(イートイン410円、テイクアウト400円)や津軽りんご100%ジュース(イートイン460円、テイクアウト400円)、みしまサイダー(イートイン410円、テイクアウト400円)などご当地メニューも充実。

十和田市現代美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
写真はカフェ併設のショップ。おみやげや旅の思い出になるアイテムがいっぱい

カフェとショップの店名の「cube」は十和田市現代美術館の白くて四角い建物が由来とか。開館10周念を記念し、2019年、カフェのメニューが一新。地元のおいしいものや良いものを地元はもちろん、国内外から訪れた人に伝えられたら―――という思いで提供しています。

カフェでまったりした後は、自分や誰かのおみやげ選び♪美術館オリジナルグッズから十和田の工芸品や地元クラフト作家のグッズ、地元の特産品まで揃っています。

十和田市現代美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
鈴木康広《はじまりの果実》“Arts Towada十周年記念「インター + プレイ」展 第1期”展示風景(十和田市現代美術館、青森、2020年)/撮影:小山田邦哉

2022年5月29日(日)まで全3期にわたり、企画展『Arts Towada十周年記念「インター + プレイ」展』を開催中。企画展示室はもちろん、3期を通じ、鈴木康広氏による大型の野外彫刻(写真上)が設置されるほか、休憩スペース(カフェ)も会場となります。企画展の個別観覧料は一般800円、高校生以下無料。

■十和田市現代美術館/cube cafe&shop
[TEL]0176-20-1127(美術館)、0176-22-7789(カフェ)
[住所]青森県十和田市西二番町10-9
[営業時間]【美術館】9時~17時(最終入館16時30分)
【cube cafe&shop】9時~17時(cafe:LO16時30分)
[定休日]月曜(祝日の場合翌日)、年末年始 ※2021/8/10は臨時開館。その他、公式ホームページを確認 ※カフェも美術館の休館に準ずる
[入館料]大学生・社会人1200円※高校生以下は無料※その他、公式ホームページ・最新の展覧会情報を確認
[アクセス]【電車】東北新幹線 八戸駅よりJRバスおいらせ号利用、十和田市現代美術館前停へ40分。バス停より徒歩すぐ
【車】八戸道八戸JCT経由、百石道路下田百石ICより30分
「十和田市現代美術館」の詳細はこちら
「cube cafe&shop」の詳細はこちら

秋田県立美術館/MuseumCafe&Shop光風【秋田県】

秋田県立美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
四季の眺めを切り取る大きなピクチャーウインドウ

JR秋田駅から徒歩約10分、千秋公園に臨む美術館。コンクリート打ち放し、スリット窓など特徴ある建物は、日本を代表する建築家・安藤忠雄氏の設計。シンプルでありながら光と影が織りなす空間の変化が楽しめます。

1階の屋根に当たる部分に水を張った水庭も見所の一つ。商業施設やオフィスも多い賑やかな場所にありながら、建物2階のカフェラウンジから水庭越しに公園の四季を眺めていると、ここが市街地であることを一瞬忘れそうに…。

館内では秋田の資産家、平野政吉氏が収集したコレクションを中心に、フランス・パリで活躍した日本人画家・藤田嗣治の絵画や美術作品が鑑賞できます。なかでも平野氏の依頼を受け描いた大壁画「秋田の行事」は大作で、秋田の至宝と称されています。(大壁画ギャラリーは入場料必要)。

秋田県立美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
ミュージアムショップはカフェスペースと併設

貴重なコレクションを堪能した後は先でも触れましたが、美術館2階にあるカフェへ。大きな窓から水庭越しに望む千秋公園の四季の景色がホントに絶景なのです。

ソファに腰かけると水庭と千秋公園のお濠の水面がつながって見えるよう設計されているそうで、ここでは正面のアングルでお見せできないのが残念…ぜひ訪れて眺めてみてください!

こちらの「MuseumCafe&Shop光風(こうふう)」は2013年9月、同館が旧秋田県立美術館から現在の場所へ移転リニューアルした際、一緒にオープンしました。開放感あるラウンジでコーヒーやケーキが味わえます。

秋田県立美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
米粉のロールケーキとコーヒーのセット900円
秋田県立美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
抹茶(単品500円)もおすすめ

看板スイーツは地元、秋田市にある創業130年余の老舗「菓子舗榮太楼」特製、同店オリジナルの米粉のロールケーキ。藤田嗣治作品の特徴的な乳白色をイメージした真っ白いロールケーキです。

コーヒー、紅茶(単品各500円)など好きなドリンクとセットでどうぞ。カフェスタッフのおすすめは抹茶だそう。

カフェで使われている食器は、そのほとんどが県南部、湯沢町川連(かわつら)で作られている川連漆器です。併設のミュージアムショップでは川連漆器のほか、大館曲げわっぱや樺細工など秋田が誇る伝統工芸品もあるので、気に行ったら購入も可能です。

2021年7月4日(日)まで、企画展「藤田嗣治 秋田で見た建築と風景」を開催中。1930年代に秋田を訪れた藤田嗣治の足跡をたどり、ゆかりの建築や眺めたであろう風景の写真や、旅先で描いた作品を展示、紹介しています。藤田嗣治を通し、秋田の魅力を再発見できる機会になりそうですね。

■秋田県立美術館/MuseumCafe&Shop光風
[TEL]018-853-8686、018-833-5809(美術館)、080-1669-0793(カフェ)
[住所]秋田県秋田市中通1-4-2
[営業時間]【美術館】10時~18時 ※最新情報は公式ホームページを確認
【カフェ】10時~18時(LO17時30分)
[休館日]不定※カフェも美術館の休館日に準ずる※他、公式ホームページで確認
[観覧料]公式ホームページを確認
[アクセス]【電車】JR 秋田駅より徒歩10分
【車】秋田道秋田中央ICより10分
「秋田県立美術館」の詳細はこちら
「MuseumCafe&Shop光風」の詳細はこちら

原美術館ARC/カフェ ダール【群馬県】

原美術館ARC|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
ジャン=ミシェル オトニエル「Kokoro」2009年/撮影:白久雄一

2021年4月、群馬・渋川の地にオープンした「原美術館ARC」。それまで同地で30年余にわたり親しまれてきた「ハラ ミュージアム アーク」と、同年1月に閉館した「原美術館」(東京・品川)が統合し、生まれ変わりました。

緑を借景に存在感を放つのは、黒を基調とした外観。設計を手がけたのは世界的な建築家・磯崎新氏です。ピラミッド型の屋根が特徴のギャラリーAと、両側にシンメトリーに配されたギャラリーB・Cからなり、原美術館コレクション(現代美術)と、原六郎コレクション(東洋古美術)の2つのコレクションを中心に国内外の優れたアートを展示・紹介しています。

入口では赤いガラス製のハート形オブジェも。くぐり抜けられるのですが、そっと通りましょう…。東京の「原美術館」に収蔵されていた作品も集約され、こちらで鑑賞できます。ギャラリーBに丸ごと移設されたアーティスト・奈良美智氏の「My Drawing Room」も見所の一つです。

原美術館ARC|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
上毛三山の一つに名を連ねる榛名山麓に位置。写真はカフェから見たギャラリー棟
原美術館ARC|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
モノトーンでまとめられたシンプルなインテリア/撮影:齋藤さだむ

アート鑑賞の後は「カフェ ダール」へ。野外作品を配した「原美術館ARC」の前庭に面して建ち、大きな窓と天井高の造りが心地いい空間です。フランス人デザイナー、フィリップ スタルク氏デザインの家具もシンプルな空間にマッチ。

今の季節は店内からも庭の深緑が望め、開放感たっぷり。庭に設置されているアンディ・ウォーホールの絵で有名な「キャンベルトマトスープ」も見えます。近くに行くと本人のサインがあるのもわかりますよ♪

原美術館ARC|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
かぼちゃのムース700円。モチーフはあの有名アーティストの…

「ハンドドリップで丁寧に淹れたコーヒーと一緒にいかがでしょう」とスタッフがおすすめしてくれたのがこちら。その時々に開催中の展覧会をイメージし作られているという、その名も「イメージケーキ」。

~2021年9月5日(春夏季)と、9月11日~2022年1月10日(秋冬季)の2期にわけて開催されている展覧会「虹をかける:原美術館/原六郎コレクション」。

写真のケーキは全期通して出品されている草間彌生氏の「ミラールーム(かぼちゃ)」をイメージしたかぼちゃのムース(数量限定)。か、か、か、かわいすぎる…。カボチャをふんだんに使った野菜のムースケーキで、草間アートを堪能した後、余韻に浸りながらもう一回スイーツで楽しめます。

甘いものでいくと、美術館に隣接する「伊香保グリーン牧場」特製のアイスクリームも人気だそうなのでぜひ。※カフェの利用は原美術館ARCの入館料が必要です

地元産の新鮮な野菜や特産品を取り入れたメニューを提供している同カフェ。フードは現在(2021年6月時点)内容を見直しているとのこと。今後どんなメニューが登場するか楽しみですね。気になる人はおでかけの際に公式ホームページをチェックしてみてください。名湯、伊香保温泉も車ですぐですよ。

■原美術館ARC/カフェ ダール
[TEL]0279-24-6585
[住所]群馬県渋川市金井2855-1
[営業時間]【美術館】9時30分~16時30分(最終入館は16時まで)
【カフェ ダール】10時~16時30分(LO16時15分)
[定休日]木曜(8月と祝日の場合営業)、1/1、冬季※美術館の休館に準ずる※その他、荒天時、臨時休業の場合あり。公式ホームページを確認
[入館料]一般1100円、大学生・高校生700円、小中学生500円、他※その他、公式ホームページや最新の展覧会情報を確認
[アクセス]【電車】JR 渋川駅より関越交通バス3番のりば・伊香保温泉行きで15分。グリーン牧場前停より徒歩5分。または渋川駅よりタクシーで10分
【車】関越道渋川伊香保ICより15分
「原美術館ARC」の詳細はこちら
「カフェ ダール」の詳細はこちら

森美術館/THE SUN & THE MOON(Restaurant)【東京都】

森美術館
都心の高層ビルにこんな癒やしの空間が…

六本木ヒルズ森タワーの高層階にある文化施設。53階にはアートや建築、デザインなどの企画展を開催している国際的な現代アートの美術館「森美術館」があり、52階には屋内展望台の「東京シティビュー」と「森アーツセンターギャラリー」があります。

今回紹介するのは2021年5月、こちらの52階にリニューアルオープンした「THE SUN & THE MOON(Restaurant)」。植物をふんだんに取り入れた店内には、ナチュラルで洗練デザインの家具がセンスよく配されています。レアで不思議!?な植物もたくさんあり、とってもボタニカルな雰囲気。まるで天空の森にいるような心安らぐ空間です。

森美術館
“AfterMOON Tea”4800円。海抜250mから東京の絶景を一望できるのも魅力

生まれ変わったレストランで味わえるのがこちら。フレンチをベースに“月の森”をイメージし作られた、その名も“AfterMOON Tea”。レモンのタルト、ピスタチオのブリュレ フランボワーズソースから、フロマージュブランと季節のフルーツパフェ、生ハムとルッコラのブリオシュサンド、ブリーチーズとトマトのクラッカー…等など6stage(6段)からなるハイエンドなアフタヌーンティー。これはテンションが上がりますね!

森美術館
写真は1stageのピスタチオのブリュレ フランボワーズソース。濃厚なピスタチオのブリュレと甘酸っぱいフランボワーズソースの相性が楽しい一品
森美術館
写真は3stageのイチゴのオペラ。いちごのチョコレートをベースにしたオペラに、チョコレートの蝶をデコレーション

六本木ヒルズ森タワーをイメージし作られたという6stageからなるスタンド。スイーツをのせたプレートにもこだわりが…。岐阜県飛騨古川の地でSDGsにつながる活動をしている木製品加工メーカー『HIDAKUMA(飛騨の森でクマは踊る)』が手がけたものだそうで、飛騨の森で伐採された木を使った同店オリジナルです。

メニューの内容は定期的に変わるので季節ごとにリピートするのも楽しそう。11時~18時の間で2時間制(ラストオーダー30分前)。ドリンクは決まった種類から選ぶフリードリンク制。席は84席あり、公式ホームページから予約も可能です。

52階・53階への入館券がある人はそのままレストランを利用できますよ(レストランのみ利用の場合は別途VIEW CHARGE 1人500円が必要)。

さて、「森美術館」では2021年9月26日(日)まで企画展「アナザーエナジー展:挑戦しつづけるカ― 世界の女性アーティスト16人」を開催中です。「MAMコレクション013:さまざまな線、宇宙のぜんぶ―草間彌生、プラバヴァティ・メッパイル、ツァイ・チャウエイ(蔡佳?)」など、同時開催プログラムも併せて楽しんで。

現代アートや世界の名だたるアーティストの作品に触れた後は、生まれ変わった天空のレストランで非日常なひとときを過ごしましょう♪

■森美術館/THE SUN & THE MOON(Restaurant)
[TEL]03-3571-5258(美術館※平日9時30分~17時30分)、03-3470-0052(レストラン)
[住所]東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ 森タワー52階
[営業時間]【美術館】月・水~日曜:10時~20時※火曜は~17時※最終入館は閉館時間の各30分前)※最新情報は公式ホームページを確認
【レストラン】AfterMOON Tea:11時~18時(LO17時)、MOONLight High Tea:18時~22時(LO20時)
[休館日]会期中無休 ※最新情報は公式ホームページを確認
[観覧料]公式ホームページを確認。レストランのみ利用の場合は別途VIEW CHARGE 1人500円必要(3階:THE SUN&THE MOON専用受付カウンターにて販売)
[アクセス]【電車】東京メトロ 六本木駅1C出口より徒歩3分(コンコース直結)
【車】首都高速渋谷・飯倉・芝公園各出口より10分
「森美術館」の詳細はこちら
「THE SUN & THE MOON(Restaurant)」の詳細はこちら

サントリー美術館/カフェ 加賀麩不室屋【東京都】

サントリー美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
1865年創業の加賀麩の老舗、不室屋が運営する「カフェ 加賀麩不室屋」/撮影:田山達之

六本木、東京ミッドタウン ガレリア3階にある私立美術館。歴史は古く、今年で開館60周年を迎えます。港区赤坂から2007年、現在の地に移転。2020年夏にリニューアルオープンしました。

所蔵は絵画、漆工、染織など古美術が中心で、なかでもエミール・ガレの作品や江戸切子、薩摩切子といったガラス工芸品は同館の代表的なコレクション。“生活の中の美”という基本理念のもと、様々な企画展も開催され、話題になっています。

サントリー美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
加賀麩を取り入れた和洋各種メニューを提供/撮影:田山達之

さてこちらに入っているのが、石川県金沢市にある加賀麩の老舗、不室屋プロデュースの「カフェ 加賀麩不室屋」です。加賀百万石の歴史を刻む金沢名産の加賀麩の味わいを生かしたスイーツや食事が楽しめます。

六本木×加賀伝統の味…不思議な縁ですよね。現代と伝統が融合した建築空間で、日本の美を発信していこうとする同館の理念と、150年余りの伝統を誇る加賀麩を現代的にアレンジし、和洋メニューを展開している企業姿勢がマッチしたことから、カフェの運営をオファーしたそう。

サントリー美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
麩の概念が変わりそう!?くるま麩のフレンチトースト1200円

まずは人気のスイーツ。一見ドーナツのように見えるのは車麩!カリッと焼き上げた車麩に濃厚なバターをたっぷり含ませ、フレンチトーストのように仕上げています。サクッと軽い不室屋特製の“おやつ麩”や、さっぱり風味の豆乳アイス、ベリーを盛り付けできあがり。麩特有のふわもち感や、つるりとした食感も楽しいワンプレートです。別添えのメープルシロップはお好みでどうぞ。

サントリー美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
麩あんみつ880円

こちらは和の甘味。不室屋特製、もちもちつるんとした “しら玉生麩”を使ったあんみつです。天然の天草で作った昔ながらの寒天もたっぷり。同じく不室屋特製“生麩まんじゅう”にも使われている口どけのいいこしあんを添え、上品に仕上げています。

サントリー美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
加賀麩とりどり膳2090円

その他、いろんなお麩のメニューが少しずつ味わえる「加賀麩とりどり膳」や、しら玉生麩やおやつ麩など加賀麩をふんだんに使った和パフェ「不室屋パフェ」1100円もおすすめです。

サントリー美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
撮影:木奥惠三

2021年6月27日(日)まで同館の開館60周年記念展として、「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品」を開催中。Miaの日本美術コレクションのなかから、中世から近代に至る日本絵画の変遷を選りすぐりの作品で紹介。

水墨画、狩野派、やまと絵、琳派、浮世絵、文人画(南画)、奇想派、近代絵画というように日本絵画史の主要ジャンルをほぼ網羅するラインナップ。初の里帰り作品にも出合える貴重な機会です。

■サントリー美術館/カフェ 加賀麩不室屋
[TEL]03-3479-8600(美術館代表)
[住所]東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
[営業時間]【美術館】10時~18時 ※金曜、土曜は20時まで(入館は閉館各30分前まで)
【カフェ 加賀麩不室屋】11時~18時 ※展覧会会期中の金曜、土曜は20時まで
[定休日]【カフェ 加賀麩不室屋】展示替え期間中の火曜、年末年始※当面の間、展覧会開催中の休館日は休業※最新情報は公式ホームページを確認
[入館料]展覧会により異なる※公式ホームページや最新の展覧会情報を確認(中学生以下は無料)
[アクセス]【電車】都営地下鉄 六本木駅8番出口直結、他
【車】首都高都心環状線飯倉出口より2分
「サントリー美術館」の詳細はこちら
「カフェ 加賀麩不室屋」の詳細はこちら

ポーラ美術館/カフェ チューン【神奈川県】

ポーラ美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
鑑賞した後、ひと休みするにはぴったり

箱根・仙石原にあるポーラ美術館は、化粧品メーカー「ポーラ」創業家2代目・鈴木常司氏が収集した約1万点のコレクションを中心に、ロード・モネやピエール・オーギュスト・ルノワールといった印象派から現代アートまで展覧会ごとにさまざまな作品を展示しています。

ポーラ美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
箱根の自然と美術の共生がコンセプト。森に溶け込む鑑賞空間です

鑑賞の合間のちょっとした休憩は「カフェ チューン」で。外光を取り込んだ明るい空間で、周囲を取り囲む森も一望できて、開放感いっぱいです。天井のトップライトから光が降り注ぐ場所には、モネの作品《睡蓮》をモチーフにしたサンシェードも。

「店内から箱根の森の四季の移り変わりをご覧いただけます。秋の紅葉シーズンは窓際のテーブル席が大人気になります。」と広報スタッフ。なお、カフェの利用は美術館に入館された方に限ります。

ポーラ美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
店名を冠した「チューン」650円。ドリンクとのセットは1150円

鑑賞&散策後のおやつにぴったりのケーキも教えてもらいました。それが写真の「チューン」。ベリーとクリームチーズムースを光沢感あるフランボワーズのグラッサージュで仕上げた一品で、カフェの看板デザートだそう。艶やかな真紅に、食べるのもスマホで撮るのも忘れ、しばらく見とれてしまいます…。

他にもチーズケーキタルトやミルクレープ、モンブランなど6種類用意があり、豊富な品揃え。

ポーラ美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
ハムとベーコンのホットサンド800円。ドリンクとのセットは1300円

小腹が空いた人には軽食の用意も。ハムと、ダイスカット(サイコロ状にカット)されたベーコンに、トマトやチーズ、ピクルスをサンドした「ハムとベーコンのホットサンド」と、「ロブスターのホットサンド(単品各1100円)」の2種類から選べます。

ポーラ美術館|ゆったりと過ごせる「美術館のカフェ」
デザートやホットサンドと一緒に。森のコーヒー単品690円

セットドリンクはコーヒー、紅茶、フレーバーティーなど8種類から選べます。広報スタッフおすすめは写真の「森のコーヒー」。農薬・化学肥料不使用のブラジル産コーヒー豆を、浅煎りと深煎り2種類の焙煎で複雑さと深みを演出したオリジナルブレンドで、夏はすっきりとした後味のアイス専用のブレンドも登場とのこと。

現在、ポーラ美術館では企画展「フジタ―色彩への旅」(~2021年9月5日)を開催中。1920年代、“乳白色の肌”でパリの画壇を席巻したレオナール・フジタこと藤田嗣治の旅と色彩に焦点をあてて、彼の画業の発展と生涯の旅の道行きに触れることできます。

この他、複数のコレクション展示も開催中で、なかでも注目は「モネ―光のなかに」(~2022年3月30日)。国内最多19点のモネの収蔵作品のうち、『ルーアン大聖堂(1892年)』や『睡蓮の池(1899年)』など11点の名品を、気鋭の建築家・中山英之氏が作り上げた「たったひとつの大きな光」の中で作品を見られます。柔らかい光の中でモネ作品の新たな魅力を発見してみては。

■ポーラ美術館/カフェ チューン
[TEL]0460-84-2111
[住所]神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
[営業時間]【美術館】9時~17時(入館は16時30分まで)
【カフェ チューン】10時~LO16時30分 ※最新情報は公式ホームページを確認
[定休日]無休 ※臨時休館あり
[入館料]大人1800円、大学・高校生1300円、中学生以下無料、他
[アクセス]【電車】小田急箱根湯本駅より箱根登山バス桃源台線ポーラ美術館行(直通)利用、ポーラ美術館停へ40分。下車徒歩すぐ
【車】東名御殿場ICより25分
「ポーラ美術館」の詳細はこちら
「カフェ チューン」の詳細はこちら

児島あさこ  児島あさこ

編集者・ライター。旅先での楽しみは日頃おせわになっている人へのおみやげ選び。道の駅、美術館、セレクトショップ、うつわ屋さん…など贈る人の好みに合わせて物色している時間が幸せです。好きな町は金沢。

Topics

tag

この記事に関連するキーワード